2014年6月1日日曜日

【読書】今すぐ使える!コーチング

またまたコーチングの本『今すぐ使える!コーチング (PHPビジネス新書)』を読んだ。幾つか読んだ本で紹介されてないコーチングスキルもあり中々良かった。

X理論・Y理論

マグレガーによると、経営者の社員に対する人間観には、「X理論」と「Y理論」の二つがあります。
X理論とは、「人は、元来仕事が嫌いだから、強制・統制・脅しなどがないと力を出さない。普通の人間は凡庸で安全を望んでいる」という考え方です。
(中略)
一方のY理論は、「人は自発的に仕事をするし、自分が進んで立てた目標のためには統制したり脅したりしなくとも自らに鞭打って働くものだ。企業内の問題のために想像的になれる能力が備わっているのだ」という考え方です。
コーチングはY理論であるべき。私自身もコーチング関係なしに考え方としてはY理論であり、メンバーは自発的に仕事をするので、仕事を任せてきた。ただ、職能によっては、任せても仕事できない人はいるんだなと最近思っていること。そういうときは、コーチングとティーチングを使い分ける。設計から任せるのではなく、ある程度設計を一緒に考えるとか、教えるとかしないといけないなんてこともメンバーによっては変えていかないといけない。

フィードバックのスキル

「できごと」に焦点を当てて、部下に伝えます。そのとき、あたなの「憶測」「評価」「責め」を入れずに客観的なできごとだけにを伝えるようにします。
客観的なできごとをフィードバックすることで部下自身に気付かせ、是正改善につなげていく。コーチングにも限界はあるので「叱る」という選択肢もある。大前提として、部下の成長を願う気持ちがあれば。まぁ、それがなくなってしまっていたら、叱ることも疲れるのでしないし、フィードバックもしない。

ペーシングのスキル

ペーシングとは、相手が警戒しないように、コミュニケーションの「PACE」を合わせることをいいます。具体的には、コーチング・セッションや日常業務で「部下に穏やかな表情で向き合う」「部下とアイコンタクトをとる」「声の調子を明るくする」などです。
部下に安心を与えることで、意識を自分に向かわせることで自分の中から「答」を引き出せるようになる。でなければ、上司へ意識が向かい、上司を怒らせないような「答」にたどり着く、とのこと。なるほど。穏やかな表情は正直苦手だ。

聴くスキル

これはコーチング入門で言うところの傾聴のスキルにあたるだろうが、新たに気付きをメモしておく。
「要約」「復唱」で受け入れをする。ただし、「共感」はしてはいけない。してしまうと、部下の課題から、自分の課題になってしまう。部下の自立を妨げる。「共感」は受け入れとは違うので注意がいる。「なるほど、困っているんだね」は復唱して受け入れてるけど、「それは大変だね」は共感になっているので受け入れではない。どちらかというと、後者のような返答をしてしまいがちなので気をつける。


やっぱり「聴く」ことが大事。部下の中に答えがあると信じる。課題を代わりに解決するのではなく、部下自身で解決できるようにニュートラルで聴く。中々良い本であったと思う。