2015年1月3日土曜日

【読書】ファーストペンギンの会社

ファーストペンギンの会社』読了。

「ファーストペンギン・スピリット」をもつインターネット企業、デジタルガレージの本。ファーストペンギン・スピリットとはリスクのあることにも勇気と強い意志を持って真っ先に挑戦することらしい。そのスピリットをすべての社員に持つことを課しているというから、興味を惹かれる。

デジタルガレージ社内での「ファーストペンギン・スピリット」の浸透は徹底している。役員から新入社員まで、全員が携帯するネームカードの裏には、社是として「Think for yourself and question authority」(自分で考えよ。そして権威を疑え)という文字が記されている。
・・・中略・・・
その行動指針をより明確にするために、デジタルガレージのネームカードには、「Tenacity」(強い意志を持て)、「Openness」(常識を疑え)、「Integrity」(真っ直ぐであれ)、「Agility」(機敏であれ)、「Courage」(勇敢であれ)、という五つの言葉がクレド(信条)として書かれている。
ネームカードの裏ですか。これだけで、すべての社員が同じスピリットを持てるものか?他にもきっとあるのだろうと思って読み進めていったのだけれど、これだけであった。林さんとジョーイさんという二人がファーストペンギンとなってデジタルガレージを成長させたのはわかったが、社内に如何にしてファーストペンギン・スピリットを浸透させたかはわからなかった。

あとは色々と対談が始まるのだが中々面白い。バイオだったり、ビッグデータだったりと今後をどう捉えているかはとても勉強になった。いくつか気になった言葉を拾う。

僕が起業の世界に足を踏み入れたのは、「既存概念をひっくり返して、世界にインパクトを与えたい」と思ったからなんだ。
このジョーイさんの言葉が印象的。ファーストペンギン・スピリットってこういうことなんだろうなと思う。

だからお金っていうのも、必要なだけあったら絶対、ハッピーじゃないと思う。ちょっと足りないぐらいがいいの。
これもジョーイさんの言葉。これ給与もそうだと思う。ちょっと足りないと思ってる人の方が頑張る。満足しちゃってる人は向上心がなく成長も止まっちゃってるからあとは衰退していくだけ。「ちょっと足りないぐらいがいいの。」激しく同意する。翻って自分のことを考えると、お金に関しては現状に満足している気がする。危ない危ない。もっと上を目指そう。

創業者はビジョナリーであるべきで、ある程度「こうしたい」っていう思いを持っていないと。そこに共感する人たちが集まってくることで、事業がうまくいくはずですから……。
これはカカクコムの取締役の村上氏の言葉。ビジョナリーが重要ってのは、最近イベントでも聞いた言葉。「こうしたい」って思いを持って発信していかなければ。


どうやったらファーストペンギンになれるかはわからなかったけれど、読んでいてワクワクするような本でした。