チームがすべて
誰かと一緒に仕事をしなければいけないんだ。ビジョンを共有しよう。仕事を分担しよう。他人から学ぼう。そして、素晴らしいチームを作るんだ。これはまさに、今、私の考えていることと一致する。
私が今の会社に入ったときに感じたことは、「個」だった。メンバー同士で互いに学ぼうということもなく、与えられた仕事を自分の領域内でこなしているように見えた。チームとしてはお世辞にも機能していない。ただし、開発の規模とスピードを優先にした結果、当時としては最適だったのかもしれない。
今はリーダーにもなり、メンバーも増えたので、優れたチームを作り、チームとして最高の成果を上げなければいけない。本書によると、優れたチーム作りに必要な三本柱「謙虚(Humility)」「尊敬(Respect)」「信頼(Trust)」らしい。頭文字を取ってHRT(ハート)と呼ぶ。これらが必要なのは当たり前か。
リーダーとマネージャー
伝統的なマネージャーはどうやって仕事を完了させるかを考える。これもあるある。マネージャーは管理するのが仕事だから仕方ないのかもしれないけれど、メンバーを交換可能な工数として見ていると感じるときがある。今あるタスクというフレームに、メンバーというピースをあてはめて、繋ぎ合わせてパズル遊びでもしているような。
リーダーは何ができるかを考える……(どうやって仕事を完了させるかはチームに考えてもらう)。
サーバントリーダー
では、マネージャーはどうすればいいのか?その答えがサーバントリーダーシップを身に付けること。マネージャーの役割として最も重要なのは、執事や召使いのようにチームに奉仕することだ。サーバントリーダーとして、謙虚・尊敬・信頼(HRT)の雰囲気を作り出さなければいけない。ここではマネージャーと言ってるが、リーダーも同じでサーバントサービスをしなくちゃいけないようだ。チームが順調に進めるように障害を取り除くのも仕事だし、夜食を買ってくるのも仕事。コードを書きたい気持ちを抑えて、まずはサーバントになる。
メンター
それは、チームのプロセスとシステムの経験、誰かに教える能力、相手がどれだけ支援を必要としているかを把握する能力だ。最後の項目が最も重要である。メンターには、必要十分な情報を与えることが期待されている。メンターが話しすぎたり説明しすぎたりすると、追い返されてしまうだろう。これはメンターに必要な3つ。なるほどと思った。優れていないメンターがつくと、メンバーも学ばないし育たない。私自身も、面倒見が良い人とか、喋るのが好きな人とかには、なるべく任せないようにしていた。教える能力もメンターに必要とあるけれど、これは別に必須ではないと個人的には思う。
この本を読んで明確になったこと、まずは優れたチームを作ること。次に優れたチームが成果を出すために働きやすいような環境やルール、仕組みを作ること。コードを書くことはもう私の仕事ではなくなってくる、そんな予感。