2014年8月9日土曜日

【読書】禅脳思考

禅脳思考』を読んでみた。

認知脳と禅脳

 禅的な思考の基本は、「気づき」です。
認知脳は外界に向けて機能していくので、ポジティブ思考ををはじめ、その思考のベクトルは外側に向いています。
一方、「気づき」に始まる禅的な思考の基本は、内側、すなわち「自分自身に向かう思考」です。
その思考を磨くことで、認知の暴走が沈静化して、フローの風が心に吹くのです。それは、ポジティブ思考と全く違う思考です。
認知脳は外界に対して「意味づけ」を行う。雨自体に意味はないが認知脳が憂鬱と意味づけるから、雨が降ると憂鬱になるといった感じだ。アドラーの「世界はシンプルである。あなたが世界を複雑なものとしている」ってのを思い出す。あれも認知脳の仕業だったというわけか。
で、禅脳は気づくこと。雨が降って憂鬱になった自分自身に気づく。そして心を整える。フローの風が心に吹けばパフォーマンスを発揮できるらしい。雨が降ったときにフロー状態で最大のパフォーマンスの発揮されるとどうなるか、それはちょっと分からないけれど、禅脳思考の基本は自分自身の感情に気づくこと。

「心を整える」3つの自己ツール

 実際に、「笑顔でいること」「深呼吸をすること」「姿勢を正すこと」は心を整えるために大事ですが、禅脳思考はあくまでも思考なので、その前に「笑顔でいようと考える」ことの重要性を私はより強く訴えています。
これだけでフローな風が吹き、最高なパフォーマンスをできる心の状態になるというなら簡単なこと。ノンフローな状態になったと気づいたときには試してみようと思う。


「自分の心の状態は自分で決める」とか「人を変えようとするのではなく、自分を変える」とか「成功は心の状態、すなわち、満足感だ」とか、アドラー心理学に通じる部分に感じられる。最近、アドラーを読んだ影響なだけかな。それはさておき、禅脳思考は面白いので実践していこうと思う。