2014年5月25日日曜日

【読書】グループ・コーチング入門

グループ・コーチング入門 (日経文庫)を読んだ。本間正人氏の本は「コーチング入門」に続き2冊目。

グループ・コーチングとは

本書におけるグループ・コーチングの定義とは、ひとことで表すと「1対多コーチング」。
さらに詳しくいうと、「企業の管理職が、自分の担当する部門の業績を上げるために、原則的には一人の部下に対して複数の部下の前でコーチングすること」となるでしょう。
部下全員をまとめてコーチングするのではなく、一人の部下(クライアント)に対して行うことらしい。ちょっと勘違いしてた。1対1のコーチングと違い、みんなから引き出せるので、学び合い、切磋琢磨する相乗効果も得られる。状況に応じて使い分けてみる。

グループ・コーチングにおけるコーチングスキルとしては、「傾聴」「観察」「承認」のスキル。傾聴と承認に関してはコーチング入門で取り上げられている。

観察のスキル

目配りとうなずきで他の部下への頷きを促す。その際、同時に行うと落ち着きがなく不安を与えるので、うなずいてから周囲の部下を見る。なんだか難しそうだが、普通のミーティングでも試してみる。
周縁視力も鍛えないといけない。対象の部下を注視しつつも、周りの部下のしぐさや表情も見ないといけないらしい。鍛え方の例としては、「デスクの上を見ながら部屋のコーナーの植物を意識する」とか、とてもコーチングスキル習得のための訓練とは思えない。グループ・コーチング恐るべし。
あとは場の空気も読める必要がある。そのときに「微妙~」という言葉を使わずに、事態を正確に表現できるように語彙を増やす。

質問のスキル

これもコーチング入門の方にあったけれど、グループ・コーチングに必要な質問のスキルは若干違った。
まずは、「良い答えを出してくれそうな人」から問う。クライアントにまず聞きたくなるけれど、そうじゃないらしい。で、2人目以降への質問は重複をさけ、質問文を短くしていく。時間の無駄と、話のリズムのため。


コーチング入門と被っている内容もけっこうあったので、個人的に今回学べたのはだいたいこんなところか。
後半にケーススタディがあるが、ここまで上手いこと話が進められるようになるといいな。逆に技に溺れ自己満になりそうな気もするけれど。